ヒトに有益な効果に期待し
消化器血液内科学講座も解明に取り組む
弘前大学 大学院医学研究科 櫻庭裕丈 教授

ヒトに有益な効果に期待し
消化器血液内科学講座も解明に取り組む
弘前大学 大学院医学研究科 櫻庭裕丈 教授

医学的な効果を解明していく研究を開始

近年、腸内細菌研究の進歩により、腸内細菌叢と様々な疾患、あるいは健康との深いつながりが明らかになってきています。また、世界的なコロナウイルスパンデミックは、ひとの免疫応答への関心を高めました。

腸内細菌は、消化管疾患のみならず、睡眠や生活習慣病、さらにウイルスや細菌に対する免疫応答にも関与していることが明らかとなっています。おなかの健康が疾病予防のカギを握るといっても過言ではありません。

一方、弘前大学は「弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター」を中心に、世界自然遺産白神山地の森林生態学や有用微生物の単離研究を進めています。その中でブナ・キハダといった植物から分離した乳酸菌の生物学的効果を明らかにし、医学的な効果を解明していく研究を開始しました。ムチン産生量の増加や粘膜修復促進作用を有することが判明し、今後さらに新規乳酸菌の詳細な機能を解明していきたいと考えております。

臨床試験によりその効果を検証し、弘前大学から発信する粘膜免疫制御を標的とした機能性食品開発へつなげることが目標です。

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