代表・三浦、再び故郷のガシャモク沼へ! ~守るために、まず知ることから~

2023年に本ブログでご紹介した、私の故郷・青森県つがる市木造に自生する絶滅危惧種「ガシャモク」。
あれから以後も、弘前大学農学生命科学部附属白神自然環境研究センター・山岸洋貴先生や木造高校有志の皆さんによる調査・保全活動は続いています。
そして今回、私も再び現地へ。
前回以上に“沼の奥”まで入り、ガシャモクをはじめとする水生植物の調査に参加させていただきました。

岸から眺めているだけでは、この沼のことはほとんど分かりません。
ボートを出し、水面を進みながら、水草が生えている場所を探していきます。
一見すると静かで、どこにでもありそうな津軽のため池。
ところが、水面の下にはさまざまな水生植物が生育し、その中に、環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠA類に位置づけられている「ガシャモク」が生きています。
私自身、この地域で育ちながら、子どもの頃にはそんなことを全く知りませんでした。
「身近すぎるものほど、その価値には気づきにくい。」改めて、そう感じます。

水中の植物を慎重に引き上げ、種類を確認していきます。
もちろん、私は植物の専門家ではありません。
山岸先生に教えていただきながら、「これは?」「こっちは?」と一つひとつ確認していくのですが、実際に自分の手で水草に触れてみると、不思議と沼を見る目が変わってきます。
単なる「水のある場所」だったものが、「ここで生きている生物たちの世界」
に見えてくるのです。
写真を見ていただくと分かると思いますが、見つけた時は結構うれしい(笑)。ちゃんとガシャモクは絶滅せずに生きていました。
自然環境を考えるというと、どうしても難しい話になりがちですが、まずは実際に見て、触れて、面白いと思うこと。それも、とても大切なのではないかと思うようになりました。

第一弾の記事で、山岸先生からこんなお話を伺いました。
「自然を守るということは、放っておくことではない。」
今回、実際に沼へ出てみて、その意味を以前より少し理解できたような気がします。
・どんな植物が生えているのか。
・以前と比べて増えているのか、減っているのか。
・水質や周辺環境は変わっていないか。
・そして、その場所そのものが将来も残っていくのか。
人が継続して観察しなければ、変化に気づくことさえできません。
一方で、人間の活動によって自然環境が変わってしまうこともあります。
だからこそ、「人が自然に関わらない」のではなく、「どう関われば、共にあり続けられるのか」を考える~そこに「人と自然の共存」という言葉の本当の難しさがあるのだと思います。

私は旧・木造町で育ちました。
しかし、この沼の価値も、ガシャモクという植物の存在も、大人になるまで知りませんでした。
青森県には白神山地をはじめ、世界に誇れる自然があります。
けれども、本当に大切なのは、名前の付いた有名な自然だけではないのかもしれません。町の外れにある小さな沼。
地域の人にとっては、昔からそこにある当たり前の風景。
そんな場所にも、失ってしまえば二度と戻らない生態系が存在しています。
だから私は、「白神の森乳酸菌®」という事業を通じて地域資源の価値を伝えるだけではなく、その背景にある自然そのものにも、これからもっと目を向けていきたいと思っています。
研究者、高校生、地域の皆さん、そして民間企業。
立場の違う人たちが少しずつ関わりながら、「この自然を、次の世代にどう残していくのか。」~その答えを探していけたらと思います。
そして何より——
自分の故郷に、まだ自分の知らない面白いものがたくさんある。
52歳になっても、そんな発見があるのは、なかなか楽しいものです。

株式会社ラビプレ
代表取締役 三浦 和英
